【訃報】李子賢先生ご逝去のお知らせ

 アジア民族文化学会が発足当初より交流を続けてまいりました、雲南大学 李子賢先生が、2020年7月13日にご逝去されました。享年83歳でいらっしゃいました。
 李子賢先生は1938年生、1959年に雲南大学中国少数民族語言文学専攻を卒業されたのち、雲南大学にて中国少数民族文学研究を進め、50年を越えるフィールドワークを基盤として、「活形態神話」(生きた神話)を中心とする理論体系を作り上げてこられました。
 また、雲南大学中国西南辺彊民族経済文化研究センター常務副主任、雲南大学図書館長、雲南大学神話研究所所長等を歴任なさいました。その間、多くの国際学術シンポジウムを開催なさいました。
 アジア民族文化学会は、「怒江大峡谷民族文化及び第三回中日民俗文化学術シンポジウム」(雲南省怒江州、2004年8月)、「中日白族歌謡文化学術シンポジウム」(雲南省大理市、2006年8月)、「中日共同研究シンポジウム―兄妹始祖神話」(中国雲南省雲南大学・開遠市、2010年8月)、「中国彝族文化国際学術シンポジウム」(雲南省楚雄イ族自治州双柏県・2011年8月)、「第一回東アジア民俗文化と民間文学論壇―現在の東アジア各国民俗文化伝承の現状とこれから」(雲南大学、2017年8月)に、海外協力団体として参加してまいりました。
 また、個人的に親しくお付き合いさせていただいた会員も多くいます。私は1998年より雲南大学に留学し、先生の「活形態神話」のお話を何度も聞きました。昨夏も昆明でお元気なご様子を拝見し来年の訪問を約束したばかりなのに、突然の訃報に驚くばかりです。
 コロナ禍の中、7月17日の告別式に参加することは叶いませんが、ここに李子賢先生のご冥福をお祈りするとともに、みなさんにご報告いたします。

一般社団法人 アジア民族文化学会
代表理事 遠藤耕太郎